❖作成日:2019/04/07
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◆はじめに
オオタニシを飼おうと思っている方に問いかけます。

・オオタニシを飼いたいけど、
 何をどう準備したらわからない。
・オオタニシを増やしたい。
・オオタニシをどのように世話したら
 いいかわからない。

以前にヒメタニシの飼い方の記事を書いてみました。
オオタニシはヒメタニシのようには、長生きさせるのがなかなか難しいです..。

オオタニシは安定した水質を好みますので、ヒメタニシのように平野部の大規模な田んぼや池沼、水路など、止水域や汚れた環境では生きていくことはできないのです。湧き水のあるような田んぼや伏流水(※)のあるような限られた場所にしか生息していないのです。

よって、一般家庭で育てるのには、オオタニシが棲める相応の環境を用意してあげないといけません。

ヒメタニシのように育てると、オオタニシはあっという間に死んでしまいます。

そのような結果にならない為にも、失敗談交えて少しでも参考になればと思い、この記事を書きましたので、覗いてみてください。

※伏流水(ふくりゅうすい)とは、河川の流水が河床の地質や土質に応じて河床の下へ浸透し水脈を保っている極めて浅い地下水。地中で自然のろ過が行われるため、表流水に比べて濁度など水質が良好で安定している。


◆タニシ
タニシは、南米と南極大陸を除く各大陸とその周辺地域の淡水に生息し、雌雄異体の卵胎生の巻貝です。

湖や沼、用水路や流れの緩い川などの淡水に生息しており、日本には代表的なオオタニシ、ヒメタニシ、マルタニシ、ナガタニシの4種類がいます。田んぼに生息しているのをよく見かけます。

コケなどの藻類が主食であるが、水底のプランクトンの死骸なども食べる。また水質をろ過するように漉(こ)しとるような食べ方もします。

写真は我が家のオオタニシです。
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◆オオタニシ
淡水で最大の巻貝で殻高は最大60mm前後ですが、80mmにも達する個体も見られます。

日本産の淡水巻貝では最大種です。地方によってはカクタニシと呼ぶことがあります。緑褐色や茶褐色の殻皮に覆われ、主に水底の泥の上に生息しています。
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★育てやすいタニシは?(ナガタニシ除く)
 育てやすいタニシの順は以下のとおりです。
   ヒメタニシ > マルタニシ > オオタニシ
 
 やはり一番はヒメタニシです。水質の悪化にも強いですし、繁殖も容易です。

 また主食の藻類だけでなく、プレコなどの人工飼料を食べてくれるので餓死する確率が低いです。マルタニシもヒメタニシ同様ですが、やや水質悪化に弱い感じがしました。

 オオタニシはそもそも上記2種とは環境が違い、田んぼでも湧き水や伏流水などが流れている場所にいますので、水質に気を使います。また大きな殻を維持する大食漢なので、餓死してしまうことも多いです。

 オオタニシの記事ですが、ヒメタニシの飼育をオススメします。



オオタニシは、1年を通して飼育することが非常に難しく、迎い入れて繁殖はするものの、そのうちに突然死んでしまうということを繰り返していました。止水による飼育では湧き水や伏流水のような水質を再現できずに、オオタニシの寿命を早めてしまっています。

少しずつオオタニシが減少していく原因は、PH(※)が低い(酸性)か、主食となる藻類(珪藻)が不足している環境と思われます。

※PHは酸性からアルカリ性の間に0~14の目盛りをつけて、酸・アルカリの度合いをその目盛りの数字で表すもので、 PH7を中性とし、それ未満を酸性、それより大きければアルカリ性としています。


◆基本情報
名称   : オオタニシ
最大全長 :6.5~8cm
飼育環境 : 淡水
       -水温5~30℃
       -高水温より低水温を好む
価格   : 1匹400~500円
寿命   : 3~5年
水温   : 5~28℃
混泳   : 多種と混泳可能
飼育   : 難易度は中ぐらい
繁殖   : 難易度は低い(胎生)
棲息場所 : 水底
餌    : 人工飼料(プレコ)



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★ヒメタニシより、はるかに飼育が難しいオオタニシ

最大80mmとなる全長に魅せられて、購入してしまう方も多いと思います。

まず最初に直面するのが飼育容器の立ち上げ時によるエサ不足です。立ち上げ時は主食となる藻類が不足することによって、オオタニシが餓死してしまうことが多いです。立ち上げ時にうまくいってもタニシは大食漢なので餓死してしまうことも多いです。

またおそらく、オオタニシだけで飼う方は非常に稀で、メダカやミナミヌマエビ、ドジョウなどと一緒に飼うことが多いと思います。生体の入れすぎによる酸欠があり、水面に上がって酸素を補給しようとします。酸欠で死ぬことも多いです。

また、メダカやドジョウにエサを与えることになると思いますので、残飯や糞により水が汚れていきます。アンモニア濃度が上がっていき、酸性に偏っていきます。

酸性に偏ることで殻も溶けていき、殻が壊れて魚やエビに食べられて死んでしまいます。タニシは貝殻の先端が白くなって傷んでいるのは、殻が溶けたり、タニシ同士でカルシウムを補給するために殻を舐めた為なのです。

タニシは中性から弱アルカリ性を好み、酸性に近い水質だと蓋を閉めて籠ります。

オオタニシは特に酸性に弱いのでヒメタニシが生存できる状態でも、オオタニシには致命傷となるのです。

ネットで載っている記事は「タニシ」=「ヒメタニシ」として扱っている記事や、「タニシ」=「オオタニシ、マルタニシ、ヒメタニシ」を一緒ごたにしている飼い方の記事も見受けられます。

また「オオタニシ」でも、室内飼いや、本格的な自然の中にあるビオトープで紹介されている記事が載っております。屋外飼いでオオタニシを記事にしているサイトになかなかお目にかかりません。QA形式のサイトで飼い方指南は載っておりますが、その方の飼育方法であって万人に当てはまることはありません。

やはり、オオタニシの屋外飼育に関しては確率した飼育方法がないのが現状だと思います。ヒメタニシは結構記事があると思いますが、オオタニシになるとグッと記事が減ってしまうのは、おそらく長い間飼育に成功している方が少ないのだと思います。

我が家も何とか昨年春から育てているオオタニシが越冬した程度なのです。しかしながら、以前は3ヶ月程度で死んでしまっておりましたので、『大きな一歩』だと思っております。

★【失敗談】ヒメタニシと同じ手法で、あっという間に死んでしまう。

 オオタニシに魅せられてヒメタニシと同じような飼い方をしました。

 ヒメタニシは田んぼや、池沼、水路などで水が汚れた環境でも生きていけます。

 オオタニシだけでなく、メダカやドジョウ、ミナミヌマエビを混泳させていましたので、まずはオオタニシが酸欠になり水面に上がってきます。

 そのうちにメダカやミナミヌマエビも淘汰されてしまうので、酸欠状態が解消されて水面からは消えるのですが、メダカやミナミヌマエビ、ドジョウなどは夏場に向けて活性が上がってきますので、エサの量が少しずつ増えていきます。

 そしてアンモニア濃度が上がり、酸性になって殻が溶けていき、死んでいきます。また、そこまでエサがなくなり餓死してしまうこともありました。

水質悪化で死んでしまったと思われるオオタニシ(中身が空)です。
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◆オオタニシ飼育のまとめ 

 ・容器を新たに導入、または春の水替えにより、エサが不足しがちになるので藻類が生えるまで待つか、藻類の生えた流木などの置き物を置いてエサを確保しましょう。

 ・底床には荒木田土を使用しましょう。

 ・メダカやミナミヌマエビ、ドジョウを同居させる場合は、酸欠にならないように個体数を少なめに入れてください。

 ・定期的(こめめ)に水替えをしたり、ろ過機を設置(もうビオトープじゃありませんが)するなどして、水質を保ってください。

 ・飼育容器の藻類だけではエサが不足するのでプレコなどのエサを与えて餓死しないように育てましょう。

我が家で育てているイネの間にいるオオタニシです。
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♥ ヒメタニシの飼い方は、こちら!
【初心者向け】ヒメタニシの育て方と注意点


♥ マルタニシの飼い方は、こちら!
【初心者向け】マルタニシの育て方と注意点



※最後に
ご覧になられている記事は、内容の見直し、文章の誤り(誤字や不適切な表現)による修正で内容が更新されることがあります。

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