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今(令和)から2世代前の昭和の時代。私が子供の頃は、小川や池や沼によく水棲生物をつかまえに行きました。学校帰りや土日には、網やザルとバケツを持って、せっせと出かけたものです。

その子供の頃にも、すでにアメリカザリガニが幅をきかせており(外来種で国内種に被害を与えてるなんて話を知るのは遠い未来です)、赤くて大きなアメリカザリガニを『まっかちん』などと呼んでおりました。

ザリガニが採れると、大物が採れたと喜んでおりました。時々網にかかるメダカ(流石にカダヤシではないと思います)、ミナミヌマエビは小さいので、小物扱いであり、そのままリリースしておりました。たまにドジョウが網にかかっても小物扱いでリリースしておりました。

家に持って帰るのは、もっぱらアメリカザリガニであり、他は見向きもしなかったのです。

また、近くに神社があり、そこに湧き水が出ており、そこから小川へと流れているのですが、その川にカワニナが棲んでおりおりました。当然、カワニナは採りませんでした。採りたかったのは、オニヤンマのヤゴであり、サワガニでした。子供時分は肉食系で派手な形の生き物が好きだったんだと思います。

年月が経って、童心に帰る意味でもメダカを飼いたくなり、現在に至るわけですが、そのメダカを取り巻く状況は大きく変わっていました。


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◆メダカの学名
メダカの学名は Oryziasといい、ダツ目メダカ科メダカ属に分類されています。
Oryziasはイネの属名Oryzaに由来しており、英名は「ライス・フィッシュ」です。

メダカは4cmにも満たない魚ですが、小さい魚をまとめてメダカと呼ぶことがあります。
また、メダカはよく田んぼの魚と言われています。

メダカに対する呼び名は、1つの町、1つの村の中でも呼び名が変わるほど沢山あり、全国で5,000以上もあります。1種類に対する呼び名の多さは世界的にも類がありません。

生息域は池や湖、水田や用水路、小川や河川の下流の流れのゆるやかなところなど、どこにでもいる種の魚です。

卵生で産卵は4月~9月の早朝に行われて、1回に10個程度の卵を水草に産み付けます。

◆絶滅危惧種
1998年に環境省が絶滅の恐れのある生物をまとめたリスト「レッドリスト」にメダカを選定しました。社会の反応は大きく、マスコミはこぞってメダカの絶滅を取り上げました。

レッドリスト2020では、ミナミメダカ(Oryzias latipes)、キタノメダカ(Oryzias sakaizumii)ともに絶滅危惧II類(VU)(絶滅の危険が増大している種)に指定されております。

理由としましては、用排水路分離により、田んぼと用水路の行き来ができなくなったこと、生活排水などによる河川の汚染、外来種(ブラックバス、ブルーギル、カダヤシ、アメリカザリガニ、ウシガエル)による侵略により、次第に姿を消しました。

我が家の周辺にも沼がありますが、カダヤシしかおりません。たまに家族の田舎の実家に行って、都会にはない自然を満喫しようと田んぼに出かけますが、上記の用排水路分離でメダカの陰すらありません。

田んぼにいるのは土に潜って生き残ったタニシやカワニナ、そして外来種のジャンボタニシが幅をきかせています。

◆メダカは2種類
日本のメダカの各地のDNAを調べたところ、15のグループに分かれていることがわかりました。その15のグループは「南日本集団」と「北日本集団」の2つに分けられることが判りました。

今まで「メダカ」は1種類でしたが、発表後は「南日本集団」は「ミナミメダカ(学名Oryzias latipes)」、「北日本集団」はキタノメダカ(学名Oryzias sakaizumii)」の2種類に分類されることになりました。ただ、見た目はちょっとわかりずらいですね。

◆品種改良は盛ん
一方、日本在来のメダカの衰退とは対照的に、品種改良されたメダカは沢山出回っております。過熱しており、メダカブームになっているくらいでして、高いと100万円単位のメダカも売買されているそうです。

メダカは江戸時代から飼われており、代表的なヒメダカや白メダカは、すでに存在していたそうです。とても古い歴史のある観賞魚ですね。

私たちがメダカを飼育するにしても、改良品種であるメダカを購入するのが一般的だと思います。そんなメダカでも、泳いでいる姿を見ているととても癒されます。野生のメダカがいない世界は、とても寂しいものだと思います。子供たちの為に残していきたいですね。






※最後に
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