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今日も暑いですね。特に昨日8月11日は東京では2年ぶりに37℃を記録、15時までの最高気温は群馬県伊勢崎市と桐生市は40.5℃、埼玉県鳩山町は40.2℃まで上がり、日本全国で今年最多の229地点で35℃以上の猛暑日となりました。

長い長い梅雨が8月になってようやく明けまして、いきなりの灼熱地獄となりました。もう完全に日本の気候は熱帯になってしまっております。

そんな中、メダカを含む水棲生物は急激な温度変化にやられてしまうか心配です。屋外で飼育しているのであれば、夏の強烈な直射日光により水温は30℃をかるく超えて35℃(我が家最高水温)まで上昇してしまい、メダカはいきなり煮えて死ぬまではありませんが徐々に体力が奪われていきます。

野生のメダカであれば、繁茂している水草や流木や石の陰などに隠れることもできますし、そもそも小川の流れにより水温が高くなりません。川や池の水深の深い場所に逃げ込むこともできます。もちろん、逃げ遅れた水溜りで水が枯れて死んでしまうこともあり得ます。

ただ、基本的に野生のメダカには「逃げ道」が用意されております。しかしながら、家庭で飼っているメダカはそうはいきません。隔離された容器の中で飼育されておりますので隠れる場所も限られておりますし、逃げ場所もありません。

家庭で飼っているメダカにとって夏の暑さによる水温上昇は、どのような危険があるのでしょうか。

◆水温が高くなるリスク

・メダカの活動範囲を超える

 メダカの活動できる水温の範囲は広く5℃~30℃、活発に活動できるのは16℃~28℃です。
・バクテリアの活動が弱まる
 メダカにとって有害なアンモニアを分解してくれるろ過バクテリアですが30℃を超えると活動が弱まるため、水質悪化や富栄養化がすすみます。
・水中の酸素量が減る
 メダカの呼吸が増えて水中にある酸素を消費する為に、水中の酸素量が少なくなります。また、水に溶け込む酸素量も少なくなる為、酸欠になりやすくなります。

◆メダカの水温

36℃以上⇒死んでしまう
30℃~35℃⇒活動が鈍る、食欲なくなる
・16℃~28℃⇒活発に活動
・10℃~15℃⇒活動が鈍る
5℃~10℃⇒食欲なくなる
5℃以下⇒冬眠状態
0℃以下⇒死んでしまう
 ※氷が張っても水面だけで水底が 凍らなければメダカは生きることができます。


人間でも熱中症で倒れてしまう人もいれば、なかには亡くなられてしまう人もおります。メダカなどの水棲生物も同じであり、暑さで調子をくずしてしまったり、最悪の場合は死なせてしまうこともあるのです。

メダカの生育環境を野生のように再現してやれればメダカにとって一番なのですが、家庭で飼育している場合は再現するのは難しいと思います。

そこで「夏場の暑さ対策を考えて実行できる人間」がメダカの為に「水温が上がりにくい環境」を用意してあげる必要があります。

◆氷を入れる【NG】
いくら水温が高いからといって氷を入れてはいけません。急激に水温を下げることになりますので生体に負担をかけてしまいます。また、長時間の効果は期待できません。

氷自体は水道水で作るのでカルキ(塩素)が入っているはずです。一旦カルキを抜いて凍らせるなんて手間のかかることにもなります。

◆冷却ファン【屋内だけOK】
冷却ファンによる気化熱で水温を下げる分にはオススメです。水温を2℃~3℃下げてくれる効果があります。逆サーモがついていれば、温度制御をしてくれて電気代も節約できます。

ただ、それば屋内での話。

屋外では屋内のように人間がクーラーを点けて室内の容器の水温を低くなるということはなく、強烈な直射日光で日中は猛暑(最高気温35℃以上)ですし、夜は熱帯夜(最低気温25℃以上)ということもあり、1日中ファンが稼働したままとなりますが、屋外ではその効果が薄いです。

また、屋外では電源設備が必ずある家ばかりではありません。

屋外飼育のメダカには現実的な選択肢ではありません。

◆直射日光にあたらない場所に容器を移動【小さい容器ならOK】
先に言いますと、一番理想的な容器の設置場所は、午前中に日が当たり、午後は半日蔭のような場所です。夏場は特に午後の強烈な日光に当らずに水温上昇を抑えることができますし、メダカや成長、繁殖するための日光は確保できます。

また、水生植物もホテイ草など直射日光が必要な水草などの日光を確保することもできます。

そのような場所に移動できればいいのですが、そんな都合のよい場所があるかと言いますとそうそうないと思いますし、水生植物や流木などのレイアウト、水や用土の入った容器を運ぶのはとても重く大変な作業です。

小さなバケツなど持ち運びできる重さであれば可能ですが、睡蓮蜂(陶器でなくFRP素材)やプラ船、(大きな)プランターになりますと、とても重くて大人一人で運ぶのも厳しいかと思います。

夏場にこのような事にならないように容器を全洗いして水を取り換える春先に決めて設置しましょう。

◆簾などの遮光ネットで覆う【有効】
簾(すだれ)。細く割った竹やアシなどを横に並べ、糸で編み連ねたものです。部屋の隔てや日よけ・目隠しなどに掛けて垂らす、だそうです。

簾と書いていますが、葦簀(よしず)でもいいですし、竹細工のランチョンマットでも流用できます。

簾は軒先につるすもので、葦簀は立てかけて使用するものです。

この簾は、簡易に設置することができて、夏の暑さにとても有効な代物なのです。

簾で覆っても網連ねたものなので隙間が空いています。そこからの風は通りますので蒸れてしまうことはありません。また完全に日陰になることはないのですが、生き物たちは涼むことができます。

サラリーマンであれば朝の出社前にかけて、帰宅後にとるというような動作になるかと思います。ただ、日中は簾(すだれ)の隙間から日光があたるものの、流石に日光不足にはなりがちです。

従って日光不足には半分だけ簾を覆うというのもアリかと思います。日光を遮り水温を上げない抗力は少なくなりますが、1日中覆っていられてサラリーマンには出社前や帰宅後に慌ただしく作業をする必要がありません。

簾(すだれ)です。これは全面覆っている例です。
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ランチョンマットです。半分覆っている例です。
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◆水生植物で遮る【有効】
水生植物を植えて日蔭を作ってあげるのも有効です。抽水性の植物であれば成長して葉が容器を覆って影を作ってくれます。ハスが代表格です。難点は夏の暑い日までにうまく成長してくれないか、覆ってほしい場所に葉がない場合もあります。

浮葉性植物なら浮き葉が水面を覆ってくれて影を作ってくれます。スイレンが代表格です。

特にオススメなのが浮遊性植物です。水草自体が浮いており影を作ってくれます。ホテイ草が代表格です。水に浮いておりますので日陰にしてほしい場所に置くことができます。

ホテイ草はランナーを出して株を増やしてくれるので水面を覆うことができます。ホテイ草はとても増えやすい植物です。

ただし水面を全て覆ってしまいますと、全て陰になってしまい、水底に光が届かなくなりますので、バクテリアを含む生き物たちは死に絶えてしまいます。

ホテイ草の株が増殖した場合は、間引きして日光が水底に届くようにしてください。

沈水性の水草でも日蔭が作れます。水草自体が水に沈んでいますので水中で隠れる場所を作ってくれます。マツモ、アナカリスが代表格です。

マツモ、アナカリスも増えやすい水草です。成長して徐々にメダカの遊泳スペースを奪っていきます。成長して増えすぎた場合は間引いてください。

ホテイ草とランチョンマットの例です。
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◆ガーデニングの植物で覆う【現実的ではない】
ガーデニングで植えているヘチマやゴーヤなどの「緑のカーテン」と呼ばれる植物を植えて日光を遮り、日陰を作り出すこともできます。簾(すだれ)のように設置したり、取り外したりする手間もありません。

しかしながら、春先から植えて夏の暑い期間に覆ってくれるように成長させなくてはいけませんし、成長しても思ったところに日陰を作り出してくれないこともあり得ます。

広い庭の一軒家ではヘチマやゴーヤを植えて大きく育てることができますが、ベランダのプランターでは思うように育たないことが多々あります。

◆放置する【日蔭を作りたい】
夏の暑さ対策をとらずに放置する場合は、水深が深く間口の広い容器を用意します。夏の暑さにも水温が上がらないような大きさの容器を選びます。

それでも夏の直射日光に当りますと水温が30℃を超えてメダカの元気がなくなるレベルの水温まで上昇することが予想されますので、オススメはしません。

◆夏の暑さ対策で必ずしなければならないこと
夏になって暑くなったら共通して必ずしなくてはいけないことがあります。

 ・足し水
 ・水温計の設置

◆足し水
夏になると直射日光により水温が蒸発します。とても凄い量の水が蒸発します。気温や湿度、気圧や風など様々な条件などがあるので言えないのですが、我が家では2L近く失われる場合があります。

水が減るのは暑さだけではありません。水生植物を植えていた場合は水生植物が水を吸収しますので、夏の暑さによる蒸発に加えて水の減る量が増えます。

以前にハスを植えていて、旅行に出かけてしまった時があり、その旅行中は全ての日が猛暑日であった為、干からびてしまい、ハスが枯れる、メダカが煮干しに、といったことになってしまいました。ハスは「肥料食い」であるとともに「水飲み」でもあることを忘れておりました。

水生植物を沢山植えている容器も注意が必要です。毎日、注意深く観察しましょう。


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◆水温計の設置
夏の対策をとっても水温の確認は常にしておきましょう。暑さ対策をしたが思ったより効果がない、または予想を上回る猛暑、酷暑になることも考えられます。水温計を設置しておいて常に水温を確認しておく必要があります。

水温計です。
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※最後に
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