◆ドキュメント
作成日付:2021/11/27
更新日付:----/--/--

❖イネを育てる
大人になって住んでいるのが都会である場合、田んぼを見るには田舎に行くか、自分で再現するしかありません。近所に田んぼがあればいいんですがない場合は田舎に見に行く時間がそうそうあるわけではありません。

毎日、子供が口にするご飯は、農家の方々が丹精込めて作ってもらっているコメであります。このコメを作っている農業に現代の子供達はほぼ触れることはありません。もちろん、学校教育での農業やイネのことを取り上げて教育することもありますし、校外学習で「田植え」や「稲刈り」を行うこともあります。事実、子供が泊りがけで新潟に行き稲刈りを行いました。

前置きを長々と書きましたが、イネを育てることによって農業の大変さやイネを育てることの苦労を知るのもよいですが、イネを作ることに面白さを純粋に知ってほしいと思います。




種もみを手に入れる
昨年度に収穫した種もみを使用するのであればいいのですが、最初に始めるには『種もみ』が必要です。実は、この『種もみ少量だけ』を手に入れるのが難しいのです。

まず、リアル店には販売しておりません。売っていそうな感じがするのですが、ホームセンターなど種の販売コーナーでも見かけたことはありません。

そしてインターネットで探すことになりますが、種もみだけ販売しているのを探し当てたことはありません。

もしインターネットで探し当てたとしても「おコメ栽培セット」か「イネの苗」となります。「おコメ栽培セット」は文字通り、種もみ、容器、用土と育て方の説明書が入っているセットです。最初はそれでもいいなら購入してもいいと思います。芽出しから体験できることができます。ただし、ちょっと価格が高いです。

また「イネの苗」も最初の年は「芽出し」を行わないのであれば購入してもいいと思います。

種もみを購入したいのであれば、JAグループのサイトに3月から4月にかけて「バケツ稲作りセット」を販売しておりますので購入できます。種もみ、肥料、栽培マニュアル、バケツ貼付用シールとセットなのですがお値段は271円(2021年)で安く購入できます。

ただし、数量限定、期間限定となっていますので早めの購入をしてください。サイト検索で「JA バケツ稲」で検索ヒットします。

もし購入できなかった場合は「芽出し」の季節をかなり過ぎていると思いますので、その年は「芽出し」をあきらめて「イネの苗」を購入することをオススメします。

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最初に(4月下旬:カブトエビを孵化させる)
これは必須ではありませんので、飛ばしていただいて結構です(「芽出し」から読んでください)。
本来であれば、イネの種もみから芽出しを行い苗を植え替えます。苗を植え替える時はバケツなどの容器に荒木田土を入れて苗を植えて完了となります。

しかしながら、我が家のバケツ稲(我が家はプランターです。ここでは便宜上「バケツ稲」と呼びます)の育て方は、イネを単純に育てるのではなく、田植えとともに、田んぼに棲息する生き物も再現したいので「カブトエビ」を孵化させて育てております。

前年に使用した用土は新しい栄養価の高い用土に交換するのが本来ですが、「カブトエビ」が前年用土に産卵しておりますので、そのまま前年の用土を使用します。前年秋から乾燥させておりますので、水を入れることによって「カブトエビ」が孵化するのです。


昨年秋から乾燥させていた用土に水(カルキを抜いた水)を入れます。
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乾燥していた用土に中にあるカブトエビの卵が水を入れることによって孵化します。
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大きくなって泳いでいるカブトエビです。
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芽出し(4月下旬~5月上旬)
種モミを水につけて「芽出し」を行います。「芽出し」を行うのは、まずは発芽のタイミングを同じにする為です。同じにすることによって、稲穂の実りを同じにして収穫することができます。

そして、発芽までの間の種モミにつくカビで発芽できないことや、虫や鳥に食べられてしまうことを避けられますし、雑草より早くイネが生育させることにより、雑草に生命力に負けてしまい育たなくなることを防ぎます。これは、イネだけでなく作物を発芽させるのに用いる一般的な方法でして「催芽(さいが)」と言われます。

「芽出し」ですが、まず浅めの容器を用意します。容器の種類は何でも結構です。手っ取り早くの場合はペットボトル(2L)をカットして作ってもよいと思います。

容器の底にテッシュペーパーかキッチンペーパーを敷きます。しっかり根付かせる為です。

水温は4月下旬から5月中旬の気温のまま(常温)でいいと思います。ただし「芽出し」をする容器は屋内で日が当たる場所に置きましょう。屋外に置くと、この時期は日中が暖かいのですが、夜はまだまだ寒いので、なかなか芽がでてきません。

常温だと芽が出るのは1週間程度かかります。発芽の適温は25℃~30℃で3日程度あれば芽が出ますので、ぬるま湯を入れるのも手です。ただ、遅めの5月下旬以降に「芽出し」を行う場合はよいかもしれまんが、あえて急ぐ必要もありませんので常温でいいかと思います。


容器を用意します。
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容器の底にテッシュペーパーかキッチンペーパーを敷きます。
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水を浅めに入れます(水が蒸発したら足し水したらいいです)。ちょっと種もみが外側に流れてしまうので、水を入れた後に種もみが中央にくるように移動させます。
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植え付け(5月下旬~6月上旬)
芽が1週間から10日前後で出てきますが、すぐに植え替えてはいけません。ある程度大きくなるまで育てます。葉が3枚程度でたら植え替えを行います。

芽出しで1週間程度、葉が3枚程度出るまで2週間程度かかります。

植え替えの用土は「荒木田土」一択でいいと思います。他に「水生植物の土」でも育ちますが、「荒木田土」は文字通りに水田などの下層から採取される土です。ハスやスイレン・カキツバタなどに使われます。

「荒木田土」は粘土質で重い土で、通気性や排水性には劣りますが、有機質を多く含み、保水性や保肥力(肥料もち)の良い土で、イネを育てるに最適です。

「芽出し」した容器からイネの苗を取り出します。ティッシュペーパーに食い込んでいるので切り取りながらで構いません。植え付けは浅いと苗が抜けてしまいますので3~4㎝程度にします。

イネの苗を植える間隔は5cm程度でよいと思います。バケツ稲ですので、結構窮屈に植えないと、見た目が寂しい感じになりますので、ある程度密集して植えてもいいと思います。本当に密集して植えなければ問題なく育ちます。


芽がでてきましたが、ここでは植え替えをしません。
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葉が3枚程度出ている状態のイネの苗です。
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荒木田土です。
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プランターに敷き詰めます。
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水を入れた後に苗を植えて完了です。
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カブトエビを生かしたいので
 芽出しの仕方ですが、初めて行う、(本来は)毎年、用土を新しくして行うやり方をご紹介しました。

我が家の場合はかなり粗くてといいますか、前述した「カブトエビ」を孵化させて育てたいので先に水を入れてしまいます。

6月上旬になると気温が暖かくなり、「夏日(最高気温が25℃以上)」になる日がでてきます。「カブトエビ」は水温が暑いのが苦手な部類ですので、先に水を入れて孵化をさせるわけです。
そして「芽出し」を行ったイネの苗を植える手順が逆になっています。

難点は前年と同じ用土を使用するしかないので、スティック肥料を結構刺しています。「カブトエビ」は水質変化、水温変化に敏感でして、足し水をしただけで全滅してしまったこともありますので、スティック肥料を刺すと水質が変わってしまうのではと、最初は恐る恐るスティック肥料を刺していましたが問題ないようです。


先に水を入れて「カブトエビ」を孵化させた後に「芽出し」をしたイネの苗を植えている状態です。この中に「カブトエビ」が泳いでいます。
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「カブトエビ」です。
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分げつ(芽出し開始から2ヶ月後)・・・後々助かることあり
「分げつ」とはイネ科作物の枝分かれすることです。 最初から数えて4枚目の葉(4葉)がでると同時に、1葉のつけ根の節から枝分かれして「分げつ」が始まります。5枚目で次と10枚目ぐらいまで「分げつ」が行われます。

穂がつく「分げつ」を「有効分げつ」、生育が弱く穂がつかないものを「無効分げつ」といいます。

この「分げつ」のおかげで、天候不良で穂がつかない、枯れてしまったなどがあった場合に別の「有効分げつ」から穂がつくので、バケツ稲としてはとても助かります。

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中干し(7月中旬~8月上旬)
田植えから1ヶ月程度(30~40日後)に用土を乾燥させる「中干し」を行います。1ヶ月程度と書きましたが、草丈が40~50㎝程度に伸びたら行ってもかまいません。

「中干し」を行う理由は、以下のとおりです。

 ・無効分げつ(穂にならない枝)が増えるのを防ぐ
 ・イネは根を下に伸ばして倒れないようにするのを助ける
 ・地面を固くして重機で収穫しやすくする(バケツ稲は関係なし)
 ・土の中に酸素を供給して、逆に溜まっているガスを抜いて根を元気にする

「中干し」は1回限りです。

「中干し」は地面が乾く程度です。バケツ稲ではどれくらいの期間か?と言われると日にちでは言う事ができません。田んぼであれば軽く亀裂が生じる程度とか、5~7日程度とか、いうことができますが、バケツ稲は、広大な田んぼとは違い、狭い容器の中での生育環境ですし、天候にも左右されますので、あくまで地面が乾く程度に行います。

「中干し」中のイネです。
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用土が乾燥しています。
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水を入れて「中干し」を終えたイネです。
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水を入れるタイミングを間違えると枯れる(失敗談)
 「中干し」をあまり長くしておりますと枯れ始めます。「中干し」する時期は穂が出る時期であるので、穂も育たずに枯れてしまいます。枯れ始めてから、慌てて水を入れても穂は影響が出てしまいます。
 こうなると来年の種もみになりませんので穂もカットするしかないです。ここで「分げつ」が助けてくれます。別の枝から穂がでてきますので、イネを収穫することができます。

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出穂(8月中旬~8月下旬)
田植えから100日程度で穂がでてきます。「出穂(しゅっすい)」といいます。穂が出ると翌日には花を咲かせて受粉させます。籾(もみ:イネの果実)の中で胚(はい:受精したもの)が養分を蓄積して、最終的に種もみになります(かなり簡単に書いています)。


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イネの収穫(10月中旬~10月下旬)
イネの収穫の2週間前ぐらいから足し水をやめます。これを「落水」といいます。穂がこうべを垂れて色ずいて、茎葉も7割程度に色ずいたら収穫を行います。

穂が色ずいてこうべを垂れております。
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穂がしっかり実っています。
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良い感じですね。
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根元からカットして今年はこれでおしまいです。
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※最後に
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