❖遺伝子組み換え「光るメダカ」飼育容疑(2022年3月9日)

遺伝子が組み換えられた赤いメダカを違法に飼育するなどしたとして、警視庁は、埼玉県春日部市のメダカ販売店経営者の増田富男容疑者(67歳)ほか、観賞魚愛好家の60~72歳の男4人の計5人を遺伝子組み換え生物使用規制法違反(未承認使用)の疑いで逮捕した、と8日発表した。東京工業大の研究所(横浜市)で飼育していたメダカの卵が2009年に学生によって違法に持ち出され、繁殖したものだという。

生活環境課によると5人は2021年7月~2022年8月、遺伝子の一部がサンゴに由来する成分に組み換えられ、赤色になったミナミメダカを環境相の承認を受けずに販売目的で運搬したほか、飼育したなどの疑いがある。

5人は個人取引や展示会で「珍しい光るメダカ」などと説明し、1匹150円~2匹10万円などで販売。「見たことのないきれいないメダカなので手に入れたかった」などと話しているという。

同課は、約50人に流通していたとみて計1,400匹を押収。持ち出した当時学生だった男性(現在35歳)は時効が成立している。
光るメダカ


❖カルタヘナ法とは(農林水産省「カルタヘナ法」一部抜粋)

 遺伝子組換え技術は、その利用により生物に新たな形質を付与することができるため、人類が抱える様々な課題を解決する有効な手段として期待されています。しかし、作出された遺伝子組換え生物等の形質次第では、野生動植物の急激な減少などを引き起こし、生物の多様性に影響を与える可能性が危惧されています。

遺伝子組換え生物等の使用については、生物の多様性へ悪影響が及ぶことを防ぐため、国際的な枠組みが定められています。日本においても、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(通称「カルタヘナ法」)により、遺伝子組換え生物等を用いる際の規制措置を講じています。

遺伝子が組み換えられた生き物が野外に放たれた場合、自然に生きている生き物に多大な影響を与える危惧があるとして、「カルタヘナ法」で許可なく飼育や販売ができないように規制がされています。

「カルタヘナ法」で遺伝子組み換えをいうキーワードをききますと近年施行された法律では?と思いますが、2004年2月19日をもって施行された法律でして、施行されて19年も経っている法律なのであります。

「カルタヘナ法」の由来ですが、カルタヘナ議定書(※1)が1999年(平成11年)2月にコロンビアのカルタヘナでの国際会議が行われ、その時は議定書は採択されなかったが、地名を採用したもの

※1国家間の正式の合意文書。一般的には、成立した条約を修正または補完する取決めとして用いられる。

※2条約・法案・意見を選択して、議決機関において(投票、挙手、その他の方法によって)提案の採用を決定すること。

もともと罰則がなかったのですが、2018年(平成30年)3月5日(月)に改正されて、命令違反(=国の承認を受けない)の場合の罰則が1年以下の懲役又は100万円以下の罰金となりました。

私も「カルタヘナ法」という方汁は、詳しく知らなかったのですが、「カルタヘナ法」違反で初の逮捕!「光るメダカ販売の疑い」とくれば、メダカ好きであれば反応しないわけがありません。

それにしても、改良メダカは、愛好家やブリーダーの方が日々品種改良を行い、新しいメダカを作出することで、メダカの飼いやすくさも手伝い、金魚を凌いでいる人気となっておりますが、それにしても「サンゴ」の遺伝子を組み込むとは、ついにメダカもここまできているのか?となかなかビックリですね。

「ロイヤルピングー」という名で2匹10万で販売していたようです。それにひきかえ1匹150円は安すぎますね。

しかし「いやー綺麗ですね。これは凄い!」という声がでてしまう魅力がありますね。

勝手に研究対象の卵を持ち出した元東京工業大学の大学院生の男性(35歳)と、メダカ愛好家の友人の母親は書類送検となったようです。

遺伝子組み換えの専門家は「日本特有のメダカ」を絶滅させる恐れがあるとして警笛を鳴らしています。外来種と同じですね。

一部は千葉県内の用水路に放流されたと報道されておりますから「あちゃー!」という感じです。

品種改良するなら「長生きするメダカ」とか「やせ細り病」にならないメダカとか、「子供(卵や稚魚)を食べないメダカ」とかにしてもらいたいですね(国の承認を受けたら購入したい!)。


※最後に
ご覧になられている記事は、内容の見直し、文章の誤り(誤字や不適切な表現)による修正で内容が更新されることがあります。