メダカを飼っていますと、誰もが楽しみなイベントとして「エサやり」があります。自分のあげたエサをメダカがパクパク食べてくれるのはとても楽しいですね。

そして、もう一つは何といっても「産卵」だと思います。

自分の好きな種類のメダカの数が増えてくれるのがただ単純にうれしいですし、せっかく購入して大事に飼っている今の魚が死んだら、新しくまた購入してということをしなくて済むというのも正直あるかと思います。

せっかく孵化したメダカの稚魚がポツポツと死んでしまうのは悲しいですよね。それは沢山の稚魚が孵化している方でも、僅かに卵が10個であっても命の重さに変わりありませんから、何とかこれ以上死んでしまわないようにしたいというのが心情なのではないでしょうか。

近道はメダカの稚魚が死んでしまう原因を特定することであります。

おそらく困っている方はインターネットサイトを閲覧して経験者や有識者などの話を自分の飼育と照らし合わせて、自分なりに特定していると考えられます。

そして、何処のインターネットサイトもメダカの稚魚が死んでしまう原因はプログなどであれば同じようなことが書かれている、動画であれば同じような話を聞くことになると思います。いわゆる一般論というやつです。

もちろん、自分で原因を照らし合わせてみても「当てはまるものがない!」という方もいるでしょう。

でも、この一般論こそが正解であり、正論であります。もし、原因が思いつかなくても、再度、自分でよくよく考えてみて原因に辿り着くことを願います。メダカの稚魚は『何がつらいのか?』は話しかけてはくれないからです。

一番の原因は「餓死」です。特に卵から孵化しての1週間もたずに死なせてしまうということは食べられるエサがないことによるエサ不足です。また、エサをあげていてもエサの大きさがメダカの稚魚の口の大きさより大きくて食べられず死んでしまうということです。

メダカは卵から孵化してから2日程度は、お腹にあるヨークサックという栄養分の入った袋から栄養をとりますが、ヨークサックがなくなるとエサを食べ始めます。このタイミングでメダカの稚魚がエサを食べれないと死んでしまいます。

メダカの稚魚は1日に3回程度分けてエサをあげても、あげすぎにならないと思います。メダカの稚魚の数にもおりますが、水面の一部分にあげても寄ってきてくれないので、エサを食べれない稚魚がでてきますので、水面の半分程度をエサで浮いている状態にしてもいいと思います。

メダカの稚魚にエサをあげると、まずエサを食べきれませんので、エサが水面に残ってしまいます。その状態のまま放置しますと飼育容器内の水はグリーンウォーター化していきます。グリーンウォーターは植物プラントンが増えた状態ですので、メダカの稚魚のエサとなり生存率が上がっていくのです。グリーンウォーター化する前に一時的に水質は悪くなりますが、そこで死ぬようなことはありません。

次に飼育容器の水量のわりに飼育しているメダカの稚魚の数が異常に多い場合です。これは、メダカが稚魚の時は飼育容器の大きさにもよりますが、数多く入れていても問題はないのです。やがて、その大量に入れていたメダカの稚魚が若魚(一般的に20㎜~25㎜)になってきますと、飼育容器が手狭になってきます。

メダカの飼育密度が高くなり、水の中の溶存酸素量が少なくなってきますし、エサにありつけなくなります。また、排泄物から発生するメダカの稚魚に有害なアンモニア濃度や亜硝酸濃度が上がってきます。人間が赤ちゃんの頃であれば「子供部屋」は広く感じると思いますが、小学生、中学生、高校生、大学生と大きくなってきますと「子供部屋」が手狭になってくるのと同じですが、そこに「生命の危機」が付いているということです。

他に季節によっては直射日光が当たっていると水温の急上昇で死んでしまう場合があります。春から夏前までであれば、直射日光が当たっていても、メダカの稚魚がそう死んでしまうことはありません。メダカの成魚(一般的に25㎜以上)であれば夏の猛暑で水温が36℃程度であっても生きていける魚です。

しかしながら、成魚では大丈夫でも稚魚(一般的に20㎜以下(毛子、針子含む))では、そうはいきません。あっと言う間に死なせてしまいます。お湯のような状態では子供は耐えれません。水温は28℃以下、最悪でも水温30℃以下に保ちましょう。

後はちょっと無茶して水道水(塩素入り)を入れた場合は死なせてしまいます。

ありがちなのは、メダカが産卵した場合は、親メダカの食べられない為に水草などに付いている卵を稚魚専用の容器に移すと思いますが、この卵の隔離を毎日同じ容器に入れていきますと、早く生まれて大きくなったメダカの稚魚と個体差がでてきます。大きい個体が小さい個体を追い回して死なせてしまうこともあります。また、ある程度大きくなり、小さい個体の稚魚が口に入るようになりますと、大きい個体が小さい個体を食べてしまいます。

メダカの稚魚の大きさにバラつきが出た場合は、サイズごとに容器を分けないといけない局面が出てくるかもしれません。

上記だけを気を付けても、かなり生存率を上げることができます。



※最後に
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