_メダカタイトル

メダカの紹介
今や絶滅危惧種になりつつある野生のメダカですが、一方、改良メダカに関しては日々品種が増えており、500種類を超えるとも言われています。金魚を凌ぐ人気とも言われるメダカはポイントさえ押さえれば、上手く飼うことができます。メダカを飼うために必要なことをひとまとめにしてみました。


メダカの紹介

◇メダカについて◇

_ヒメダカ

日本にいるメダカは、東北、北陸地方と日本海側にいるキタノメダカと、中国、四国、九州地方にいるミナミメダカの2種類です。

野生のメダカは2種類ですが、主に野生から突然変異で色付きのメダカが生まれて、突然変異種のメダカが元になり、品種改良が行われて、今ではメダカというと改良メダカを指すと言っても過言ではありません。

❖メダカ(目高)
 ●属性:ダツ目メダカ科メダカ属(学名 Oryzias)に分類される淡水魚
 ●体長:3~4cm
 ●寿命:1~2年
 ●分布:日本全域(本州から沖縄)
 ●水温:0~36℃(5℃以下冬眠、15℃以上産卵、15~28℃活発に活動)
 ●繁殖:4~10月に1回で20~30個を産卵

◇メダカの種類(基本品種紹介)◇

_基本4種メダカ

改良メダカの種類の品種は今や500種類を突破して、更に日々、新しい品種で発表されています。安い品種では1匹50円とかありますが、高ければ1匹数万円をする品種もあり、いきなり高い品種を飼って死なせてしまうのはつらいと思います。

沢山いる品種の中で初めに飼うのに、またコスト的にも相応しいと考えられる基本品種(※)の4種類から始めて、自分なりのメダカの飼い方を確立してから、高いメダカにチャレンジするのがいいかと思います。

※定義ははっきりしませんが、黒メダカ、ヒメダカ、白メダカ、青メダカ、に加えて楊貴妃メダカを指すことが多いです(楊貴妃メダカは入らない定義もあります)。

◆黒メダカ
黒メダカは、原種のメダカに近いメダカです。原種のメダカと見た目は違いますが、市場に出回っていますのは、黒の改良メダカです。ただし、原種に近いので、他の改良メダカに比べますと細身で尾びれが小さいのが特徴です。

◆ヒメダカ
メダカというと、黒メダカよりもヒメダカを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。メダカの突然変異型の一種で最初に改良メダカとして登場した品種です。学校の教科書や、クラスで飼うなど最初の目にふれるメダカかと思います。改良メダカでも歴史が長く一番の丈夫さを持つメダカです。

◆白メダカ
白メダカは、基本品種の中で一番人気のメダカとなっています。飼育容器の中に入れていると白という色が映えるからです。アルビノ(白子症・・・からだの色素が生まれつき不足している状態)ではありません。体色の黒色を欠いて黄色が目立たないことで白色が目立つようになり、体色が白く見えます。一部では弱い、すぐに死んでしまうという説もありますが、定かではなく、他の基本品種と丈夫さは遜色ありません。

◆青メダカ
白メダカとともに人気のある青メダカです。体色の黄色を欠いており、青みがかっているのが特徴ですが、メダカの体色には青色がありませんので、灰色に見えてしまうこともありますし、黒色も目立たなくなると白メダカのように見えることもあります。ただし、うまく健康的に育てると、青みがかった体色がより一層青く見えて、飼育容器の中で独特の存在感を放ちます。

◇メダカのオスとメス◇

_メダカのオスメス

メダカのオスメスの見分け方は慣れてくれば、ひと目で見分けることが可能かと思います。ただし、初めて飼う方には難しいと思いますし、もし繁殖でメダカを増やしたいと考えられておられるのであれば、メダカはオスメスのばら売りをしておりませんので、10匹程度購入されば、必ずオスメスが入っておりますので、まとめて購入することをオススメします。

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メダカをどこで飼うのか?
◇屋外飼育と屋内飼育のどちらか?◇

_屋外飼育と屋内飼育

屋外飼育は、太陽光を受けて体色が綺麗になったり健康な体を作る事ができ、繁殖をするのに太陽光を浴びることは必須です。また、水質浄化を助けてくれる水草の成長を促してくれて、ヒメタニシやミナミヌマエビヌマエビのエサであるコケや藻を生やしてくれます。

飼育容器だけでろ過設備やエアーポンプが不要でコストが安上がりなところもメリットです(屋外でもエアーポンプをしている方は結構多いです)。そして水槽を使用できません(横から太陽光が当たるため)ので、横から至近距離で観察することができません。

一方、外敵である猫や鳥、トンボの幼虫であるヤゴなどのエサになるかもしれませんし、猛暑や冬の寒さ、そして雨や強風台風の気象条件で水温が上下し、水質も変化しますので、対策を行わなくてはいかません。

屋内飼育は、直射日光や雨や強風台風などの気象条件の影響を受けません。温度変化も少なく安定的な水温水質で飼育できます。そして猫や鳥、トンボのヤゴといった外敵に食べられてしまうことはありません。水槽を使用しますと横から至近距離での観察が可能となります。

ただし、水温水質を維持する為にヒーターやクーラー、ろ過機、エアーポンプが必要となってきます。そして太陽光を補うために蛍光灯も点けなくてはいけませんし、水槽設備にコストがかかることがデメリットです。

また、蛍光灯ではどうしても日光不足になり、水質浄化の一端を担う水草が育たない、ヒメタニシのコケ不足の餓死やカルシウム不足で貝殻が溶けるといった、メダカの育成を支える周りの環境が作りずらいです。

◆どちらがいいのか?
屋外飼育と屋内飼育は一長一短あり、飼われる方のお好みでいいと思いますが、経験上からは、はじめて飼うからには屋外飼育をオススメします。屋外飼育の方が、どちらかというと楽だからです。屋内飼育ですと水槽設備の掃除も必要ですし、屋内ですので掃除(水がこぼれる、ゴミが落ちる)もやりずらい面もあります。そして屋内ならではの日光不足の問題に悩まされると思います。

◇容器の設置場所(屋外飼育)◇

飼育容器の設置場所は、日当たりがよく風通しがよいことや大量の雨が入らない安定した場所、また、水換えや掃除をしやすいスペースのある場所であること、そして、猫や鳥などメダカの外敵に襲われない環境が適しています。

一番よい設置場所は、午前中に直射日光が当たり、午後の強い日光を遮る半日蔭となるような場所です。1日中日蔭はメダカの健康を害しますし、水草は育ちませんのでオススメしません。

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メダカを飼うのに揃えるもの(屋外飼育)
◇メダカの容器◇

メダカを飼育する容器はなるべく大きいものを購入します。まずは広さです。メダカは水面で泳いでいることが多く、ずっと潜ることはない魚ですので、広ければ広いほどストレスなく泳げます。次に水量です。水量が多ければ多いほど、水温変化や水質変化の影響を受けることが少ないのです。

そして水中に含まれる酸素も多いので、多くのメダカを飼うことができます。一般的には水量1リットルに1匹となっていますが、2匹でも問題はありません。ただし、それはメダカを飼う環境によって異なり、水質浄化を担ってくれる水草が入っている、ヒメタニシやミナミヌマエビなどを一緒に飼っている、水替えの頻度を多くするなどで、メダカを飼える数は変わってきます。



◇水草(水生植物)◇

メダカを飼うのであれば、浮遊性植物のホテイ草をオススメします。ホテイ草は水質浄化の一役を担ってくれ、ホテイ草の根に産卵してくれます。そして、直射日光の隠れ家にもなります。また、ホテイ草の根はヒメタニシやミナミヌマエビのエサにもなります。一石二鳥というより一石四鳥の役割を担ってくれるのです。ホテイ草以外であればドワーフフロッグビットもオススメです。

他に沈水性植物であるカモンバやアナカリスもオススメです。カモンバもアナカリスも植えるなく水に漂わせておけば、自然に増えていきます。ホテイ草と同じくメダカの産卵場所になりますし、隠れ家になります。



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◇エサ◇

メダカのエサには、フレーク状や顆粒(かりゅう※)、粉末状の人工飼料や、ミジンコ、ミミズなどの生餌といろいろな種類があり悩むと思います。基本的に人工飼料でも生餌でもお好みで構いません。

ただし、メダカの大きさに合わせてください。生まれて2日目あたりの稚魚用(1㎝以下)には稚魚用、幼魚(1㎝~2cm)には幼魚用、成魚(3~4cm)には成魚用のエサをあげるのが望ましいかと思います。

※顆粒とは、一般に粉末よりも粒径の大きい粒をいうが、特に粉末を固めてやや大型(粒径0.1-1mm程度)の粒に成形(顆粒化)したものを指す。

シーズン最盛期(6~9月)はよく活動をしますので 最低でも1日に2回、春や秋は1日に1回はあげてください。 エサをあげすぎてしまうと、食べ残しが腐敗して水質の悪化につながります。 最悪の場合は死に至ることもあります。 逆に、エサの量が少なくてメダカが死んでしまうことは、稚魚以外ではほとんどありません。



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メダカの世話
◇最初の設置◇

1.容器の設置
  容器の中に水や水草を入れますと重くて動かすことが困難になりますので、基本的に作業場所イコール飼う場所として設置します。

2.水草の投入
  水草は入れ過ぎないようにします。水草を入れすぎるとメダカの泳ぐスペースがなくなりますので適度に入れます。

3.水を入れる
  水は水道水でいいのですが、水道水には水棲生物にとって有害な塩素(カルキ)が含まれていますので、水をバケツなどに汲み置き半日程度(≒6時間程度)で抜けるのを待ちます。また、カルキ抜き剤がありますので投入すれば即効で抜けます。

4.メダカ投入(水合わせ)
  運ばれてきた袋の中の水の水質や水温と容器に入っている水の水質や水温が違いますので、いきなり容器に入れるとショックで弱って翌日には死んでしまうことがあります。また、いきなりポックリと逝ってしまうことも稀にあります(本当にある!)。そこで新しい環境に慣れさせるためにも水合わせを行います。運んできた袋を容器の水の上に20分程度浮かばせておきます。運んできた袋に容器の水を袋の水の半分入れて10分程度おいてから、容器に放ってあげます。水に慣れさせるために容器の水を袋に入れる行為は、心配であれば2~3回(大体このくらいまで)してから容器に放ってあげてもいいと思います。

◇メダカの年間サイクルカレンダー◇

メダカの年間飼育のカレンダーです。
メダカの飼い方の年間サイクル

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メダカの繁殖
メダカの命は1年ですので、せっかくお金を出して買い求めた(あるいは譲り受けた)メダカはすぐに死んでしまいます。何年もメダカを育てたい場合は産卵させて増やすしかありません。

メダカがホテイ草などに産卵しますと、メダカの卵はすぐに隔離しないといけません。なぜならメダカの卵や稚魚の最大の敵は親メダカであり、すぐに食べられてしまうからです。
_メダカの産卵と稚魚

そこで、メダカが産卵をすぐに隔離容器に移動させます。卵の移動は指で直接つまんで移動させても卵は割と硬いので潰れてしまうことはありません。潰れてしまう卵は無精卵と言って不完全な卵です。

隔離容器には水を当然入れますが一番最初に入れる卵だけは水道水をそのまま入れても問題ありません。卵の膜で塩素(カルキ)から守られるからです。その後に入れる卵は塩素(カルキ抜き)の水に入れてあげてください。すでに最初に入れた稚魚が孵化しているから塩素(カルキ)にやられてしまいます。

メダカの卵は一般的に『250℃の法則』といって、例えば水温25℃の日が10日続いたならば『25℃×10日=250℃』で孵化する目安です。

その後、孵化したメダカの稚魚は最初の3日ほどは、お腹の袋(ヨークサック)の中の栄養だけで生きていけるのでエサをあげる必要はありません。ヨークサックが無くなる3日目あたりからエサを与えましょう。 ただし、まだ親メダカのように上手に食べられませんので、エサはできるだけ粒の細かいパウダー状のものがおすすめします。メダカの稚魚の一番の死因は餓死です。しっかりとエサをあげましょう。

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※最後に
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