※室町時代伝来の屋外金魚の育て方「きんぎょ~え、きんぎょ~。」

◆ドキュメント
作成日付:2020/11/19
更新日付:2022/01/29
※アドセンス再設定対応済
※2021.11.23更新(過剰広告カット)
※2022.01.26更新(タイトル変更、もといPilot)
※2022.01.28更新(全面改訂)
※2022.08.11更新(ハッシュタグ対応)

◆はじめに

金魚。子供の頃に縁日やお祭りで出会う魚であり、おそらく人生で最初に飼うであろう魚です。

金魚掬いで何匹か掬って家に持って帰ってくることになると思います。そして飼育ケースかバケツに水に入れて飼い始めますが、これがなかなかうまくいきません。

翌日、あるいは1週間以内に死なせてしまうことが多々あるかと思います。

縁日やお祭りに売られている金魚は弱っておりますので、掬われて家まで輸送されるとすでに相当なダメージを受けておりますので、ある意味仕方のないことではあります。

その期間をクリアすれば環境に適応して元気に育ち始めてくれます。金魚は本来、丈夫で飼いやすい魚ですので、メダカや熱帯魚などに比べて比較的長きにわたり楽しませてくれるのです。

金魚の魅力は、水槽の中で優雅に泳いでいる綺麗で姿やユーモラスな仕草です。

特に鮮やかな「赤」、金魚は赤色だけではありませんが、あの赤色は見栄えがしますし、とても目立ちます。

そんな素敵な金魚を長く元気に飼育できるように、少しでも参考になればと思い記事を書きましたので、もしよろしければ覗いていってください。

◆金魚の起源
1700年ぐらい前に、中国の野生のフナの仲間から突然変異で現れた、体色の赤いヒブナが始まりとされています。

その中国から日本に入ってきたのが西暦1502年(室町時代・戦国時代)の500年以上前です。今で言う「和金」に近いかたちだったようで、500年以上の歴史がある観賞魚です。

金魚は初心者からマニアまで幅広い層の愛好家に飼われている観賞魚です。様々な品種が作出され、可愛らしい金魚たちが縁日やお祭り、そして店頭を賑わせています。

◆飼いやすさ【2022.01.29】追記
金魚は丈夫で飼いやすい魚ですので、アクアリウムの世界の入門魚として飼い始めるかと思います。
金魚は屋内飼育はもちろんですが屋外飼育もできますし、繁殖は割と容易です。そして長生きしますので長い期間飼うことができ、個体毎に愛着がわくこともあると思います。

メダカも丈夫で飼いやすいのですが、寿命はもって1~2年程度ですし、繁殖させないと、あっと言う間に全滅となりますので、鑑賞に加えてせっせと繁殖させる飼育方法が必要です。

熱帯魚は(一部を除き)屋内飼育となります。そしてヒーター、クーラーなどの温度調整を行う機器、ろ過機が必要となります。金魚だけ、メダカだけで育てるのであれば、両者は品種を問わず混泳させることができますが、熱帯魚を混泳させるには性格と相性を事前にしっかり確認しないといけません。エサの種類もあげ方も種類によって違いますので初心者向けではないと思います。

❖代表的な魚の飼いやすさ

 金魚 > メダカ > 熱帯魚(グッピー、ネオンテトラ)

◆金魚の種類
 金魚の品種は100種類以上とも言われ、現在の日本では約30品種が飼育されています。沢山おりますので、有名どころをご紹介いたします。


 ❖和金系


 ・和金

【歴史】
フナの突然変異で現れた赤いヒブナを品種改良したものが和金です。中国から日本に最初に渡来(とらい:海を渡ってくること)した金魚です。
【特徴】金魚すくいで見かける金魚です。動きが俊敏で非常に丈夫で飼育しやすい品種です。
【種類】体型はほぼヒブナと同じです。尾びれが普通のフナ尾(※1)から、三つ尾(※2)や四つ尾(※3)のものまであり、体色も普通の赤や紅白(更紗=さらさ)、白色があります。体格による呼び名は、小さいものから「小赤(小金)」「別下」「小和金」「姉金(姉、大姉)」となります。
【体長】20~30cm程度
※1 金魚の尾の型。 和金系の金魚によく見られる、鮒に似たシンプルな形状の尾。
※2 金魚の尾の型。 フナ尾を2枚張り合わせたような形状の尾。
※3 金魚の尾の型。三つ尾の中心に深い切れ込みが入る形状の尾。



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 ・コメット

【歴史】米国人のヒューゴ・ムラート(Augo Mulert)氏により琉金の突然変異個体をフナと交雑させて作出固定されたと言われています。
【特徴】体型は和金型、体色は白地に朱(赤)色、長く伸びたフキナガシ尾が特徴。名前の由来の通り、動きが俊敏で非常に丈夫で飼育しやすい品種です。
【種類】類似品種に「庄内金魚(山形金魚)」がある。コメットと庄内金魚の明確な違いは見た目ではわかりません。
【体長】15cm程度

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 ・朱文金

【歴史】三色出目金、フナ尾和金、ヒブナの自然交配により固定させた品種です。
【特徴】和金型の体型に長いフキナガシ尾(※)、体色が赤、青、白、黒の和を感じさせる渋い雑色、モザイク透明鱗が特徴の味わい深い品種です。
【品種】派生品種に、日本の朱文金をもとにイギリスで改良されたハート型の尾を持つ「ブリストル朱文金」があります。
【体長】30cm程度

※金魚の尾の型。フナ尾が長く伸びた形状の尾。

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 ❖琉金系


 ・琉金

【歴史】和金の突然変異で現れた尾ビレの長い固体を淘汰し固定化された品種です。金魚すくいで見かける金魚です。
【特徴】寸詰まりで体高のある丸い体、各ヒレが伸長し、特に尾ビレは長く発達することが特徴です。体色は赤白(更紗)、赤(素赤)が基本。白色も出るが選別の対象となります。
【品種】琉金で有名なのが、東京の「江戸川琉金」です。堀口養魚場産の琉金は「堀口琉金」と呼ばれ、ブランド扱いされています。
【体長】10㎝程度

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 ・出目金

【歴史】出目金は琉金の突然変異により作出された品種です。
【特徴】体型は琉金で左右に突出した大きな眼球が特徴です。生後数ヶ月経過すると徐々に眼球が突出し始めます。
【品種】中国では日本と違い様々な品種で出目性の金魚が作られています。
【体長】10㎝程度

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 ❖ランチュウ系

 ・ランチュウ
【歴史】江戸時代に中国からきた品種を日本で改良したといわれています。「金魚の王様」といわれています。
【特徴】体型は丸くて短く背ビレがありません。尾ビレは太くて短い尾筒に対して角度をつけて伸びています。頭部の肉瘤は豊かに発達しますがバランスよく発達した魚が良いとされています、
【品種】
【体長】20cm程度

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 ・江戸錦
【歴史】ランチュウと東錦を交配させてできた品種です。
【特徴】体型は背ビレがなくランチュウ型、柄は東錦同様の赤、白、浅葱色の三色で、モザイク透明鱗が特徴です。
【品種】派生品種に「京錦(キョウニシキ)」があります。
【体長】15cm程度

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 ❖オランダ系

 ・オランダシシガシラ
【歴史】江戸時代に琉球経由で長崎に輸入されたといわれています。当時は鎖国時代ですが、唯一交易が許されていたオランダにちなみ命名されました。頭部の大きな肉腫が特徴で、中国では獅子頭と呼ばれています。
【特徴】背ビレがあって肉瘤があり伸長した開き尾を持つことが特徴です。褪色は紅白(更紗)が基本。豪快で優美な品種で一般的にも人気があります。
【品種】オランダ獅子頭が巨大化する「ジャンボオランダ獅子頭」があります。
【体長】30cm程度

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 ・茶金

【歴史】中国から輸入された茶褐色の金魚です。
【特徴】独特といえる茶褐色の体色が特徴。体型に関しては長手のオランダ獅子頭型と、丸手の琉金型の2タイプがあります。
【品種】
【体長】15cm

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◆産地
産地は複数あり、代表的な金魚の産地としては愛知県の弥冨、東京の江戸川、埼玉の加須などが知られています。 その他にも奈良県の郡山や静岡県の浜松などたくさんの産地があります。

◆大きさ
金魚の品種や体長によりますが、 丸型の金魚で最大15cm程度、 和金などフナ型の金魚は20cm以上になります。 終生飼育するには 60cm水槽で2~3匹が目安です。

ただし、水槽ではここまでの大きくするのは難しいです。 大きくしたい場合は、60cm以上の水槽にできるだけゆったり(60cm水槽で1尾)泳がせて、水換えをこまめに(週に2回以上)に行い、エサを回数多く(1日3回以上)与えると大きくなる可能性があります。

◆何匹入れるか?
金魚が大きければ大きいほど、必要な水槽のサイズは大きくなります。

※水槽に対しての匹数の目安
水槽サイズ 3~5㎝ 5~10㎝ 10㎝~
30㎝   3匹   2匹   1匹
40㎝   4匹   3匹   1匹
45㎝   5匹   4匹   1匹
60㎝   10匹   6匹   2匹

◆盆栽飼育

本来、大きくなるべき金魚を小さく育てる方法です。限られたスペースで魚に負担を与えることなく自然に大きくなることを抑制するのです。自然に育つのを抑制しますので、盆栽飼育に関しては、いいイメージがもたれていません。

下記の4つが代表的なものですが、この中でも「小さな容器で育てる」のが「盆栽飼育」の近道です。他の3つは、エサを少なくは餓死や栄養失調でうまく育たない場合があります。水温を下げるのも体調不良になりやすいです。過密飼育も水質悪化を招きます。ハードルが比較的低いのは、この「小さな容器で育てる」

 ・小さな容器で育てる
 ・エサを少なく与える
 ・水温を下げる
 ・過密飼育を行う

◆金魚の選び方
ホームセンターやペットショップなどの店で自分の飼いたい金魚を探しましょう。ただし、実際に見て気に入ったものを購入しましょう。金魚はなるべく同系のものを一緒に入れるのがいいです。

金魚には大きさや、泳ぎの速い金魚(和金・コメット・朱文金など)・ゆっくり泳ぐ金魚(琉金・オランダなど)とさまざまです。同じ金魚なので一緒に入れることは問題は無いのですが、エサの食べ具合に差が出てしまったり、なにかと問題が発生しやすくなります。

◆屋外飼育
金魚は屋外飼育を行えるかと言われれば問題なくできます。

❖屋外飼育のメリット

・金魚が丈夫で綺麗な色に仕上ります。
 太陽にあたることで健康な体を作られるのを同時に綺麗な色に仕上がります。また、飼育水がグリーンウォーター(植物プランクトンが増えた状態)になると、エサにも困りませんし、体にいい食べ物ですので、より健康的で丈夫な体になります。

・飼育の手間がかからずに楽です。
 金魚と言えば大食漢ですので、排泄物も多く水が汚れやすいです。屋内飼育であれば、ろ過機を設置すると思いますが限界もあり、水換えを頻繁に行わないといけません。屋外飼育であれば、ホテイ草などのろ過機能の比較的高い水草を入れたり、バクテリアがう増えれば、水換えを頻繁に行わなくてもすみます。

・用具がいらない、電気代も不要でお金がかからないです。
 屋内飼育ですと、水槽に加えて、ろ過機を設置したり照明を設定したりと何かと費用がかかります。屋外飼育ですと、バケツやトロ船、プラ船、ひょうたん池などで水槽よりは安く購入できますし、ろ過機や照明が不要です。

 ただし、金魚は水を汚しやすい魚ですので水替えを頻繁に行わないといけません。もちろん、屋外飼育でもろ過機を設置している方もおられますので、検討してもよいかと思います。

◆水温と水質について
金魚の活性が高い水温は16℃~28℃です。金魚の適応水温域は0℃~35℃程度で広範囲の水温に適応できる魚です。水温が10℃以下になると活性が落ちて食欲がなくなり、水温が5℃以下になると冬眠状態になりエサを食べなくなります。ただし、水温が0℃以下になり水が凍ってしまいますと凍死してしまいます。

金魚はエサをたくさん食べて排泄物が多いので水を汚しやすい魚です。水が汚れると病気になりやすいので、屋内飼育でも屋外飼育でもろ過機を設置するのが無難です。

準備したい飼育設備・備品【2022.01.29】追記
金魚を飼育したい場合に揃える設備、備品は以下の通りです。


❖金魚飼育に揃えたい設備・備品
 ・水槽(容器)
 ・ろ過機
 ・カルキ抜き
 ・エサ
 ・水温計

❖金魚飼育を楽にするので検討してもいい設備・備品
 ・照明
 ・ヒーター、クーラー(冷風機)
 ・タイマーコンセント


 ・水槽(容器)

金魚は小さい種類でも10~15cm程度に大きくなりますので、最低45cm水槽を購入するようにしましょう。屋内飼育では横から鑑賞できる水槽を購入します。屋外飼育ではトロ舟、プランター、睡蓮鉢など、色々ありますので、お好みにあわせて購入します。

金魚鉢は、金魚専用の容器のように思えますが、小さくて金魚を死なせてしまう「デス容器」なだけで人間が鑑賞し易いだけですので使用するのはやめましょう。




 ・ろ過機

ろ過機は水槽の水に酸素を送り込むと同時に水の汚れを取り除くフィルター付エアポンプ(投げ込み式ろ過フィルター)がオススメです。エアポンプがなくてもいいといえばいいので、上部式や外掛け式などでも構いません。








 ・カルキ(=塩素)抜き剤

金魚の飼育水は指導水を使用すると思いますが、水道水に含まれている塩素(=カルキ)は金魚には毒で死なせてしまいますので、使用する前にカルキを中和させます。

なお、水道水を1日汲み置きする場合はカルキは自然に抜けますので、カルキ抜き剤は不要ですが、病気や寄生虫の蔓延などで急に全水換えとなる場合は、1日汲み置きを待てませんので、即効性のあるカルキ抜き剤を購入しておくことをおすすめします。

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 ・エサ

金魚は口にはいるものなら何でも食べてしまう大食漢です。生餌は必要なく人工飼料で大丈夫です。金魚専用のエサを与えておけば栄養はバランスよく配合されているので問題ありません。

乾燥アカムシの人工飼料が人気ですが、純粋にアカムシだけではなくビタミン類などが配合されていますので栄養が偏ることはありません。






 ・水温計

金魚は温度変化に強い上、適応水温域が広いため、細かく温度管理する必要はありません。しかし、急激な温度変化に弱く消化不良にも繋がる可能性がある為、水温計を設置して水温を確認することをオススメします。

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※最後に
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