メダカなどの淡水魚を飼っていますと、他の水棲生物を混泳させて賑やかな感じにしようというのが自然な流れです。 

条件としてはメダカは小さくて温和な生き物であるため、メダカを襲わない、食べない、体が大きくない同じく温和な生き物となります。それはドジョウだったり、エビだったりと、水質や水温などメダカの暮らしている環境と近い種になります。

そして、その中には淡水貝も候補になります。

淡水魚には、ヒメタニシ、オオタニシ、マルタニシや、カワニナ、シジミなどがおります。

この中で一般家庭の屋外で比較的容易に飼えるのは、ヒメタニシとカワニナになります。

オオタニシやマルタニシは水質がよく水温が低い場所を好みますし、シジミはエサである植物プランクトンが豊富に必要で、シジミが隠れる川砂などの環境を用意したり、適切な水質水温の調整は難しいので長期間の飼育には不向きです。

必然的にヒメタニシあるいはカワニナになりますが、大抵、ヒメタニシを選ぶことになります。

ヒメタニシはコケや藻を刈り取り(グレイザー)食という方法で食べてくれますが、他にも植物プランクトンなどの微生物をろ過摂食と呼ばれる方法で濾しながら食べてくれるますし、落ち葉や魚の餌の食べ残しなどの有機物をたべるデトリタス食という食性もあるのでお掃除役にもなり、水質を浄化してくれる便利な生き物だからです。

カワニナも刈り取り(グレイザー)食性、デタトリス食性がありますが、ろ過摂食だけはありません。

そんなヒメタニシとカワニナを一緒に入れて飼うことはできますし、どちらかが襲うなどといった物騒なことは起りません。エサの取り合いはあるかもしれませんが、どちらかが全滅してしまうことはありません。

ただし、どちらかが優勢かと言われれば、カワニナの方が一冬越えますとヒメタニシ1に対してカワニナ2.5の割合で増えております。

シーズン中は梅雨辺りから先にヒメタニシが繁殖して増えていき稚貝があちこちにいる姿を見かけることになります。カワニナは少し遅れて初夏になり始めますとなって稚貝の姿をみかけることになります。

個体数の逆転現象が起きるのは冬を越してからわかります。ヒメタニシの稚貝が結構生存しております。逆にカワニナは稚貝が少なく割と大きな親貝となっております。成長がカワニナが6~7ヶ月、ヒメタニシが1年近くなりますので、この成長速度により、冬前までに大きくなったカワニナが越冬の生存率が高く、稚貝のままのヒメタニシの越冬の生存率が高いのかもしれません。

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※最後に
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