メダカを飼っていると、原因が何だかわからないけれど、エサはしっかり食べているものの、やせ細っていく「瘦せ細り病」を経験したことがある人が多いと思います。

「瘦せ細り病」は、その名の通り、徐々にメダカが痩せ細っていき、最後には死んでしまう病気です。実際には「痩せ細り病」という病気はなく、他に根本原因があるのですが、これが多岐にわたり特定が困難であるために原因不明の病気と言われている所以であります。

メダカを飼っている方にとっては知られている病気の類かと思いますし、この治療法も原因を特定するのが困難ですので、なかなか有効な手立てがないというのが実情です。

逆に太ってしまう「肥満病」みたいな病気はないのか?となりますと、メダカでもエサの食べすぎで普通に肥満体になる個体も出てくるとは思いますが、人間のように完全に肥満で動けなくなるほどのことはありません。

しかしながら、肥満体ではありませんが、お腹が凄く大きい、そして、その見た目で太っているといったようなメダカが出てきます。

これはこれでメダカが健康で沢山食べたことで、いわゆる「ポッチャリ」しているというわけではありません。メダカの一つのサインとみて間違いないでしょう。

そして「痩せ細り病」と同じで「肥満病」というのはありません。いくつかの原因があり、それを総称して『メダカが太っている』『お腹が凄く大きい』といった見方となるのです。

ダルマメダカだった
一番最初はダジャレみたいな話になりますが、お腹がふくれているメダカである「ダルマメダカ」であることが挙げられます。「ダルマメダカ」はとても縮んだように小さく、かつお腹がでているような独特な体形のメダカです。これは普通のメダカより脊椎骨(せきついこつ)が少ないためであり、成長しても同じ姿です。

ただし、「ダルマメダカ」の体形では交尾がしずらいため、「ダルマメダカ」の卵が無精卵であることが多く、繁殖が難しいメダカであります。

「ダルマメダカ」には、ダルマメダカより少し体の長い「半ダルマメダカ」というメダカもありますが、ダルマメダカと半ダルマメダカの違いはあまり明確ではありません。

この「半ダルマメダカ」を繁殖させると「ダルマメダカ」が生まれることがあります。

「ダルマメダカ」は通常のメダカよりスピードが遅いので、混泳させますとエサの取り合いで負けてしまいますので、単独飼育をおススメします。水温が乱降下しますと「転覆病」になるので注意が必要です。

腹水病
腹水病は、腹部に水が溜まってしまう病気です。症状としては腹部が腫れたようになり、白い糞をします。

ストレスや病原体(エロモナス菌)により内臓疾患が発生して水が溜まってしまう病気です。

内臓疾患の原因は、水温の低下や水質の悪化、病原菌の感染、ストレスなど多岐にわたります。

そして腹部に水が溜まってしまうことで転覆してしまい、元に戻そうと必死に泳ぎ、やがて体力を奪われて死んでしまいます。

腹水病を治す治療薬はなく、塩浴や細菌を死滅させるた薬による薬浴(グリーンFゴールドや観パラD)ですが、転覆した時点で完治させるのは非常に難しい病気と言えます。

過抱卵
過抱卵は、徐々にお腹が膨らんでいき、そのまま放置するとメダカが死んでしまうという点では同じです。ただし、過抱卵と腹水病は全く別の病気で発症する原因も異なります。
過抱卵とは、卵が排出されずにお腹の中に溜まってしまう症状の事です。卵管が詰まってしまう、卵を作るスピードと卵を排出(産卵)するスピードが異なることなどであり、メスのメダカにしか発症しません。

過抱卵の対象方法としては、自然に任せた方法をとります。

まずは過抱卵の症状の出たメダカのメスを隔離容器に書くります。

まずは、生殖孔(卵を排出する管)を綿棒で刺激します。この時に指では刺激してはいけません。メダカの粘膜を傷つけてしまうからです。

次に一回り大きく婚姻色を出しているメダカのオスを隔離容器に入れます。このオスに繁殖行動をしてもらい、過抱卵になっているメダカのメスに産卵を促すのです。

そして1日でも経てば過抱卵は解消していると思います。ただし、一旦過抱卵になったメダカのメスはお腹が圧迫されたことで背骨が曲がってしまいます。



※最後に
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