マンションのベランダでメダカの飼育していますと、シーズン中は、たまにですが蚊に刺されることがあります。我が家は割と高い階に住んでいますが、それでも招かざる蚊は訪れるのです。

蚊といったも様々な種類がいますが、人間に忌み嫌われている蚊は、いわゆる「ヤブ蚊」と呼ばれているヒトスジシマカと、夜に攻撃してくるアカイエカの2種類です。

ヒトスジシマカ
hitosujisimaka
アカイエカ
akaieka
夜にベランダ観察をしますと窓を開け閉めしますので、一緒に入ってくることがあります。そして夜中に「ぷ~~~ん」と耳元で急襲してくる音が聞こえて、慌てて起きてベットサイドランプを点けても、素早く逃げてしまい、どこにいるのかわからないので、夜中に近くにいないか捜索することになりますし、探せなくても寝ることもできないと、困った事態になるものです。

そして、これが一軒家ですと、そうはいきません。特に蚊の多く住んでいる森や林が近くにありますと大量にやってきます。

蚊の生態
蚊は、卵から蛹(さなぎ)までの1~2週間は水の中で生活しています。成虫になると1ヶ月くらい生きています。メスだけが産卵のために吸血します。

❖産卵
 蚊の成虫は、1回に数十個から200個くらいの卵を産みます。産卵場所は水たまりなど止水の場所で水際や水面となります。水中で1日から2日で孵化します。ヒトスジシマカの場合、卵の状態で冬を越します。

❖幼虫(ボウフラ) 蚊の幼虫はボウフラ(※)と言われ、水中で過ごします。尾を水面に出して呼吸しています。6日から7日でサナギになります。

※クネクネと良く動き、見た目には棒を振ったように動く事からボウフリとも呼ばれ、ボウフラの名前の由来にもなっていると言われています。

❖蛹(オニボウフラ)
 蚊の蛹はオニボウフラ(※)と言われ、水中で2日から3日経つと羽化します。サナギの間はエサはとりません。胸にある器官を水面に出して呼吸しています。

※蛹の胸のあたりから呼吸管を伸ばし、背中の面を水面に出して呼吸することが出来ます。 この呼吸管がついている部分が、鬼の角のように見えることに由来してオニボウフラと呼ばれています。

❖成虫
 蚊の成虫のうち、メスだけが産卵のために吸血します。成虫は1ヶ月くらい生き、その間に3回から4回の産卵を繰り返します。

ボウフラ(蚊)を大量発生させない対策
蚊に産卵させない、そして、蚊の幼虫であるボウフラが生きていける環境を提供しないことです。

それは水辺のある環境を作らないことです。

蚊の幼虫であるボウフラは水の中で生活しますので、水たまりをなくせば蚊は発生しません。まずは、蚊の発生源である水たまりをなくす対策が基本になります。

❖以下の水のある場所を作らないこと

 ・バケツなど水のたまった容器を
  (メダカの替水であれば使用するサイクルを早めること)
 ・空き缶、空き瓶などのゴミを置かない
 ・園芸用の植木鉢の受け皿、庭の汲み置き水、放置のジョウロなど
  (使用しないなら水が溜まらないような状態で保管すること)
 ・雨よけシート(ブルーシート)の窪みに水を溜めないこと
 ・側溝や雨どいの詰まりをなくし流れるようにしておくこと
 ・メダカなど魚のいない容器、ミジンコなどエサ培養の容器は蓋をすること

メダカの入った容器には蚊は(ボウフラ)は発生しない(条件あり)
メダカは蚊の幼虫であるボウフラや蚊の卵を食べてくれますので、メダカのいる(水のなる)容器があるから「水辺イコール蚊が発生する」ということにはなりません。むしろ、蚊の発生を抑止してくれるありがたい存在です。

ただし、親メダカである場合であり、生まれたばかりの稚魚(針子)であれば、ボウフラの方が大きいので捕食されてしまうことがあります。ただし、メダカのスピードが勝りますので、逃げ続けて、あっという間にメダカがボウフラより大きくなり、玉にボウフラの捕食者としてメダカが撲滅してくれます。よって、もうボウフラが湧いている場所であれば、親メダカを放って駆除してもらうようにしましょう。

また、藻が大量に生える環境(アオミドロの環境)ですと、親メダカが侵入できない場所ができてしまいますので、ボウフラが駆逐できない環境ができます。

そのような環境を作り出さないことも重要です。

アオミドロの環境
アオミドロ

蚊の成虫を駆除してくれる人間に都合のよい生体はいない
蚊の成虫の点滴は、代表なものと言えば、トンボ、クモ、アブ、コウモリ、ヤモリ、カエルなどです。いずれも人間がメダカのように飼って、期待した効果を得る生き物ではありません。

そこで、やはり、蚊の成虫を退治する、刺されないようにするには人工的な対策に頼ることになります。

一番は蚊取り線香となりますが、蚊などを退治する殺虫成分がありますので、そこでメダカなどの水生生物に有害なので、水に溶けだして死んでしまうのでは?という心配はありますが、心配はご無用です。

蚊取り線香は、主に蚊を駆除する目的で、線香に除虫菊の有効成分(ピレトリン)や類似のピレスロイド系成分「アレスリン」を練り込んだ燻煙式渦巻き型の殺虫剤です。

ピレスロイド系成分は、あくまで防虫成分のものですので、人間や魚類、鳥類など動物には無害なのです。

メダカを飼っていても、エアーポンプやろ過機が必要となるわけではありません。

蚊の成虫の集まる場所を作らない
蚊の成虫の集まる場所を作らないことです。

それは直射日光の当たらない日陰で隠れる場所です。

そこで、庭木があるのであれば、蚊が休む場所となっていますので、伐採して、できるだけ日向の場所を作ります。また、物が置いてあると蚊が物陰に隠れて休む場所ができてしまいますので、できるだけ日陰を作らないように置きましょう。

メダカを置く場所であれば、本来は半日蔭が望ましいのですが、蚊が大量に集まってくる場所(森や林の近く、水辺の近く)に住んでいるのであれば、日向において育てましょう。夏は環境がよければ水温38℃まで耐えれる強い魚ですので、直射日光に当たる場所でも問題ありません。

人間側の対策
蚊のいる場所に行く場合は、ドレスコードは長袖長ズボン、そしてサンダルなどではなく、足も完全に覆う靴を履きます。そして、虫よけスプレーが効果的です。首裏や足首をかかることも忘れずにしましょう。

電撃捕虫器も有効です。

電撃殺虫器は、接触した虫類に電気ショックを与えて捕虫する、殺虫用の電気設備です。単相100V・200Vの低圧回路を変圧し、2,000~7,000Vの高圧を発生させることで、接触した害虫にショックを与えて捕虫します。薬剤などを使用しないため、空気をクリーンに保ったまま殺虫できるという利点があります。

殺虫器は殺虫灯とも呼ばれていますが、構造や用途は同一です。紫外線を多く含む光で害虫を引き寄せて、電圧によりショックを与えて害虫を駆除します。




※最後に
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