屋外でメダカを飼いはじめますと、飼育者の方は「メダカ」を元気に育てて繁殖させて増やすことを目標とすると思います。

裏を返せば「メダカ」をいかに死なせないかでもあり、メダカを元気に育てるためには「エサやり」と「水換え」をいかにしてうまくやっていくかということに腐心されるのではないでしょうか。

「メダカの飼い方」を知らなくても、インターネット上に沢山サイトがありますので、そこから、いくつものサイトを見て、サイトごとに若干の(サイト作成者の特色という意味で)違いはあれど、基本的な部分は同じですので、大体こんな感じだろうなぁと、自分なりの当初の飼育方針を確立していくと思います。

当初の自分なりの飼育方針を定めて、いざ飼育をやってみますと「見るのと聞くのでは大違い」で、自分の飼育方針を軌道修正しなくてはいけなくなります。

幾重にも失敗を重ねて自分の飼育方法を確立させていくと、メダカは死ななくなりますし、繁殖もしてくれて、販売や譲渡しない限り増えすぎて困るぐらいになるのです。

それはそれでいいと思いますが、一番最初の飼育方針でやり方を誤ると1匹2匹とおちていき、最終的には全てのメダカが死んでしまうとなります。

それは、最初にお話ししました「水換え」と「エサやり」です。

水換えの本来の目的は、魚にとって有害な物質であるアンモニアや亜硝酸を水ごと取り除くこと、水が富栄養化を取り除いて、メダカにとって健全な水にすることです。

しかし、これはメダカの水が安定していることが前提です。

魚にとって有害な物質であるアンモニアや亜硝酸を水ごと取り除いたり、水が富栄養化を取り除いてくれるバクテリアが増えていないこともありますし、最初に水道水から塩素(カルキ)を取り除いて飼育容器に入れていると思いますので、メダカが水道水に近い水質に適応しているのにも関わらず、水換えによって、また元の水道水に近い水質の環境に戻ってしまうのです。

もちろん、水換えに水も塩素(カルキ)は抜いていますが、バクテリアはおりません(厳密には少しはいます)。初戦は水道水に近い水なのです。

人間であっても、新しい家、新しい職場、新しい学校と慣れない環境であれば、ストレスも溜まり体調を崩すこともあるでしょう。メダカの場合は、人間にとは言いませんが、それが死に直結するのです。

そもそも、魚に有害なアンモニアや亜硝酸が溜まっていくのは、メダカの「エサの残り」「排泄物」は主な要因であり、これらは「メダカへのエサの量」と「メダカ個体数」により増減するのです。

そして、魚に有害なアンモニアや亜硝酸が溜まりにくくすれば「水換え」はいりません。

メダカに対して「エサ」の量が多いとなると「排泄物」も増える、そもそもメダカの個体数が多いので「エサ」の量が多くなり「排泄物」も増えるとなりますと、結果的に魚に水は富栄養化して、魚に有害なアンモニアや亜硝酸が増えるということになります。

メダカの個体数が適切である、「エサ」の量が適切であることで、魚に魚に有害なアンモニアや亜硝酸が溜まりにくくなりますので「水換え」は不要になるのです。

もちろん、ヌマエビやドジョウ、貝などを混泳させている場合は、さらに魚に有害な物質は増えやすいですし、水草を植えている場合は、魚に有害な物質は分解されて減りやすい環境となります。

最初に導入すべき飼育容器は、魚の個体数やエサの量で水質が左右されない、できるだけ水量の多い容器を選ぶのがいいと思います。そして飼育しながら感覚をつかんでいき、適切な「エサ」の量やタイミングをつかんでいきます。

基本的にシーズン中は、蒸発による水位を上げるための「足し水」だけで十分となります。

水を換えるという行為は、飼育容器に対して「個体数が多すぎる」「エサの量が多すぎる」ことで水質が悪化するのを一時的に凌ぐ行為であり、「個体数が適切」「エサの量が適切」であれば不要な行為なのです。



※最後に
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