メダカという魚は小さい魚ですが、巷で丈夫な魚と言われています。たしかに丈夫ですがどんな環境にも強いわけではありません。それは水質を水温の環境をわけて考えてあげる必要があります。

水温に関してですが、メダカの活動できる水温はとても幅広く、夏の猛暑日(日中の最高気温が35℃以上)はもちろん、冬日(日中の最低気温が0℃以下)でも活動(実際には冬の5℃以下は冬眠状態)することができます。

水質に関してはメダカは決して強いとはいけません。水質汚染であっと言う間にアンモニア中毒や亜硝酸中毒、アオミドロが発生してメダカの泳ぎを邪魔する、などです。

飼育者の方であれば、特に水質汚染の指標でありますアンモニア中毒、亜硝酸中毒を避けるべく、原因となりますエサのあげ過ぎ、過密飼育、水替えを怠る、といったことを避けるかと思います。

それでも、メダカがポツリポツリと死なせてしまうことがあるかと思います。本当に急死、突然死といった状態で、「おかしい!水替えしているのに!」「エサは少なめに与えているのに!」「水替えはしっかし塩素(カルキ)を抜いているのに!」頭を抱えてしまう飼育者の方も少なくないと思います。

メダカを死なせてしまうことを防ぐ為に何かサイン兆候がないのでしょうか?何か事前に察知できれば、メダカを死なせてしむことはないかもしれません。

実は突然死、急死の兆候やサインはない、または見ることはできない
そうなんです。いきなり否定となりますが『突然死や急死は兆候やサインはない』ことがほとんどです。ほんとの直前であれば兆候やサインはあるかもしれませんが、注意深く観察していても、ほぼ兆候やサインを目撃することはできません。

インターネットで調べるとわかりますが「いきなり大量死」「ここ数日は毎日死んでいる」「昨日まで元気だったのに今朝になったら死んでいた」というワードが沢山でてきます。それだけ突然死、急死してしまう理由「なぜ死んでしまったのか?」や対処「どうしたらいいのか?」と悩んでいらっしゃいます。

それというのもメダカが死ぬのはほぼ夜だからです。これには幾つかの理由があります。

1つ目は、昼間に日光を浴びて光合成を行っていた植物プランクトンや(もし入れていれば)水草は夜は活動がとまります。日中は水中の二酸化炭素を取り込んで酸素を作って供給してくれていたものが夜にはストップするわけですので、夜の水中は酸素不足になりやすいです。

2つ目は、日中はアンモニアや亜硝酸を分解するバクテリアが活動をやめます。魚などの水棲生物にとって猛毒な物質です。この分解をやめるのですから、アンモニアや亜硝酸が滞留して中毒を引き起こすことがあります。

3つ目は、水温の低下です。特に夏は水温が高いのでエサや排泄物が腐敗するのが早いです。エサは昼にあげるので、日中の間はエサの残りを少しずつメダカが食べていくと思いますが、夜になってメダカの活性が落ちるとエサは食べなくなりエサは残りが一気に腐敗が進みます。

水温に関してはもう一つ考慮する点があり、夜の間は水温は下がり続けますので、その間にメダカは変調をきたしやすいこともあります。

特に春や秋は日中の気温の高さにつられて水温も高くなりますが、夜は冷え込みますので水温のかなり下がります。水温の乱降下にはメダカは流石に弱いです。

冬は水温が5℃を下回るとメダカは冬眠状態になります。0℃を下回ると水は凍ります。水面に氷が張るぐらいであれば問題ありませんが、水中も凍るようであればメダカも氷りつけになってしまいます。

人間にとって夜は静かな布団の中で安眠できて体力を回復させる時間帯ですが、飼育下のメダカにとってといいますか、水棲生物にとって夜の水中は過酷な環境であります。

突然死、急死までとはいかないが兆候、サインがある場合
突然死、急死までとはいかないのですが、メダカが死んでしまいかねない兆候、サインがあります。これを察知することでメダカの命を救うことができるかもしれません。

まず回復しない兆候、サイン
以下は残念ながら死んでしまう直前ですので、ほぼ回復することは難しいです。このような状態だと、他の魚につつかれてしまい、さらに弱っていきますので隔離するのが望ましいです。ただし、隔離したところで助かる見込みは薄いです。

メダカが瀕死の状態

・横になっている。
・お腹を上にして泳いでいる。
・パクパクして動かない(水面・底)

メダカが上記ののような状態になった理由が、病気であろうが、中毒症状であろうが、老衰であろうが、かなり衰弱していますので翌日までには死んでしまいます。

激しぐ泳ぐ、くるくる回って泳ぐ
メダカを新しい容器に迎い入れた時にに水質の違いによりショックを受けることを「PH(ペーハー、またはピーエッチ)ショック」と言います。人がプールに準備体操なしで飛び込んで、心臓麻痺を起こしてしまうイメージがメダカに起るのです。

PHショックとは、PHの急激な変化によって熱帯魚がショックを起こしてしまう事です。

PHの発音は「ペーハー」といいますが、これはドイツから伝わった時からの昔からのものですので、日本では「ピーエッチ」が正しい発音です。

PHは「水素イオン指数」といい、液体が「酸性」なのか「アルカリ性」なのかを表す尺度です。
従いまして端的な例にいうと「酸性の水」から「アルカリ性の水」に水質が変わってショックを受けてしまうということになります。

PHは数値1~14の範囲で表現されます。酸性は1、真ん中の中性は7、アルカリ性が14となっています。
メダカの飼育に適したPHは、6.5~7.5となります。PHが1離れた水に入れ替えると発生すると言われています。

PHショックが発生した場合の対処としては、水替えの場合ですと(捨ててなければ)水替え前の水を元に戻すしかありませんが、新規で立ち上げた場合は水を戻すことはできませんので対処する方法はありません。

PHショックは発生させないようにするのが一番の予防策です。

メダカを容器に入れる前に「水合わせ」を行い、PHショックが発生しないようにします。

メダカの水合わせ手順

1.メダカを購入したら袋ごと容器に20分程度浮かべます。ここで袋を浮かべるのは水温の差をなくす意味でありPHショックを和らげる意味ではありません。

2.袋を開けて容器の水と2分の1程度入れ替えます。

3.20分後にもう1回行います。メダカの状態がよければ袋から容器に入れます。

最初のくるくる回って泳ぐは、次に説明します「アンモニア中毒、亜硝酸中毒」と同じですが、前者がメダカを投入した時に発生しますが、後者は飼育していて、ある日発生するものですので、飼育状況によって判断できると思います。

上下に泳ぐ、くるくる回って泳ぐ
アンモニア中毒、亜硝酸中毒の可能性があります。アンモニアは、エサの食べ残し、排泄物の滞留から発生し、亜硝酸は微生物によりアンモニアが硝化されて発生します。対処としてはエサを多くあげないようにする、メダカを一つの容器で多く飼わないようにするといったことで予防できます。

アンモニア中毒、亜硝酸中毒であれば、中毒症状のメダカを隔離することによって回復することは可能です。



※最後に
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