❖作成日:2019/05/08
❖更新日:2019/05/11
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◆はじめに
エビ。

ドジョウ編でも書きましたが、小さい頃に、川や池沼に網をもって魚捕りに行き、エビが捕れてもあまりうれしくありませんでした。

エビはドジョウよりもはるかに脇役でして、コイやフナ、モロコ、ザリガニなどが主役扱いであり、これらの水生生物が捕れたほうがうれしかった記憶があります。

飼育も雑で、ザリガニと同類にしか見えませんでしたけど、一緒に入れてはいけないんだろうなと何となく思っておりました。魚でもないので魚と一緒に入れようか迷いましたし、扱いに困ったという感じでした。

水替えもしないですし、エサもきちんと与えたということは記憶にありません。やはり、そのような飼育をしていると結果的にいつの間にか、いなくなっているなんてことになっていました。

そうして、月日は流れ、大人になり、エビのことは忘れていました。

そしてビオトープ立ち上げる時に、メダカやタニシ、ドジョウと混泳できる生き物を探していたときのこと。ミナミヌマエビやヤマトヌマエビを見つけたのです。

また、これらのエビが苔とり能力(スジエビ除く)を備えており、ビオトープで重要な役割を持っていることもわかりました。

こうして再び、私はエビを飼うことになりました。失敗談交えて少しでも参考になればと思い、この記事を書きましたので、覗いてみてください。


◆淡水エビ
淡水エビとは、淡水域、及び、汽水域に生息するエビの総称。主な種類として、テナガエビ科、ヌマエビ科、ザリガニ科などがわけられます。

テナガエビ(手長蝦)は、テナガエビ、ヒラテテナガエビ、ミナミテナガエビ、スジエビなど、熱帯・温帯の淡水域や汽水域に生息する大型のエビです。

第1歩脚(だいいちほきゃく、頭から数えて最初の足)は小さめで、第2歩脚(だいにほきゃく、頭から数えて二番目の足)だけが、獲物を襲う脚として、他の脚に比べてとても長いのが特徴です。肉食寄りの雑食性です。

ヌマエビは、ヌマエビ、ヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビなど、熱帯から温帯の淡水域に生息するエビを含む分類群です。

第1、第2歩脚の2対は同じ位の大きさで、先に毛が密生してブラシ状になっています。いわゆる「ツマツマ」している脚です。草食寄りの雑食性です。


写真は我が家のミナミヌマエビです。
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◆ミナミヌマエビ
主に西日本の平野部の水田や湿地などに生息し、一番よく出会う淡水エビです。他にも朝鮮半島、台湾、中国に分布しています。

淡水で産卵を行い、一生を淡水域で過ごす陸封型のヌマエビです。飼育環境によって体色を変化させるのも特徴です。

体長はオスは2cm、メスでも3cm未満で、ヤマトヌマエビよりもずっと小型です。流れのゆるい川や池の、水草が多い所に生息しています。雑食性で、藻類や生物の死骸、それらが分解したデトリタスなど何でも食べます。

我が家のミナミヌマエビです。
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◆ヤマトヌマエビ
日本では主に西日本に分布しており、河川の上流域の渓流や中流域に生息しています。

他にインド太平洋沿岸の熱帯・亜熱帯域に広く分布しています。体長はオス3.5cm、メス4.5cmほどであり、ヌマエビ類としては大きい部類になります。特にコケ取り能力の高さは有名でアクアリウムで「掃除屋」として飼われる人気のエビです。

雑食性で、藻類、小動物、生物の死骸やそれらが分解したデトリタスなど何でも食べます。幼生が海に下り、海で成長して川に遡上するので繁殖は困難です。

我が家のヤマトヌマエビです。
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◆スジエビ
日本全国や朝鮮半島南部まで分布しており、川や池などの淡水域に生息している淡水エビです。

夜行性で昼間は石の下や水草、抽水植物の茂みの中にひそみ、夜になると動きだします。藻類や肉食性に近い雑食性で、水生昆虫や他の小型甲殻類、貝類、ミミズなど様々な小動物を捕食したり、メダカなどの小魚を捕食することもあります。動物の死骸にもよく群がり、餌が少ないと共食いもします。

個体によって体色が変わり、また日によってその体色違っていたりします。体長はオス3.5cm、メス5.0cmほどで、メスの方が大きいです。繁殖はミナミヌマエビと同じく閉鎖した淡水で可能です。

我が家のスジエビです。
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◆基本情報
名称   : ミナミヌマエビ
最大全長 : オス2cm、メス3cm
飼育環境 : 淡水
価格   : 1匹50~200円
寿命   : 1年
水温   : 0~30℃
混泳   : 多種と混泳可能
飼育   : 難易度は低い
繁殖   : 難易度は低い
棲息場所 : 水底、岩や水草に隠れています
餌    : 人工飼料(プレコ、ザリガニのエサ)
棲息地域 : 日本全国の平野部の水田や湿地などに生息
◆基本情報
名称   : ヤマトヌマエビ
最大全長 : オス4cm、メス5cm
飼育環境 : 淡水
価格   : 1匹50~200円
寿命   : 2~3年
水温   : 0~30℃
混泳   : 多種と混泳可能
飼育   : 難易度は低い
繁殖   : 難易度は高い(海に下る性質上、繁殖は難しい)
棲息場所 : 水底、岩や水草に隠れています
餌    : 人工飼料(プレコ、ザリガニのエサ)
棲息地域 : 西日本の河川の上流域、中流域に生息
◆基本情報
名称   : スジエビ
最大全長 : オス4cm、メス4cm
飼育環境 : 淡水
価格   : 1匹20~100円
寿命   : 2~3年
水温   : 0~30℃
混泳   : 多種と混泳可能
飼育   : 難易度は低い
繁殖   : 難易度はやや高い(海に下る性質の個体は繁殖は難しい)
棲息場所 : 水底、岩や水草に隠れています
餌    : 人工飼料(プレコ、ザリガニのエサ)
棲息地域 : 日本全国の河川や池などに生息
◆エビたちのエサ取り能力の比較【2019.05.11】追記
我が家で観察した感じでは以下の順位です。

・水中のプランクトンや容器や水草の藻類
  ヤマトヌマエビ > ミナミヌマエビ
  ※スジエビは肉食性なので除外


・メダカの餌の残り
  ヤマトヌマエビ > ミナミヌマエビ > スジエビ

・生物の死骸
  スジエビ > ヤマトヌマエビ > ミナミヌマエビ



◆他水質の指標になるエビ
ミナミヌマエビもヤマトヌマエビが、大量にいきなり死んでしまうことがあります。

これは、何か棲んでいる水質に変化があった時にシグナルです。この時点では混泳しているメダカやドジョウ、タニシなどは生きておりますが、これを放置してしまうと、最悪の場合、容器内の水棲生物が全部死んでしまうこともありえます。

原因としては、以下の通りです。

・水替えによる水温変化や酸性アルカリ性の傾きによるショック死
・足し水の塩素(カルキ)抜き忘れ
・夏の水温上昇
・エサのやり過ぎによるアンモニア濃度(毒)の上昇
・水質調整剤による水質変化に伴うショック死

我が家では以前に水質調整剤を使用してみたところ、その容器内のミナミヌマエビが一晩で全滅してしまった苦い思い出があります。

もちろん水質調整剤を否定しているわけではなく、使用方法を気を付けなければいけなかった事例ということです。



◆我が家のミナミヌマエビ・ヤマトヌマエビ・スジエビ飼育の一年サイクル
●3月
 ・越冬したエビが姿を現します。
●4月
 ・水替えと容器洗いを行ないます。
●6月
 ・抱卵したエビの姿が見えて繁殖が始まります(~10月)。
●12月
 ・寒くなるので姿を消します。

◆我が家のミナミヌマエビ・ヤマトヌマエビ・スジエビの飼育環境
●混泳
 メダカ、シマドジョウ、スジシマドジョウ、ヒメタニシ、オオタニシ、カワニナ
●水草
 モス、アナカリス、マツモからハス、スイレンなど色々。
●用土
 荒木田土、赤玉土
●エサ
 メダカのエサ、ザリガニのエサ、プレコ(人工飼料)を4~10月は週2回。
●水替え
 足し水がメイン。全替えは春先のみ。
●設置場所
 日向


★混泳をさけたほうがいい魚は?

 我が家はミナミヌマエビ、ヤマトヌマエビ、スジエビを飼っていた経験でですが、肉食傾向の強い魚、大型になる魚との相性はよくないです。

 チョウセンブナ、ギンブナ、金魚、マドジョウなどの魚と混泳するといつの間にかいなくなってしまいます。これらの魚にエサを十分に与えている状態だとエビは捕食されにくいのですが、エサが足りなくなると、エビが格好の捕食対象になってしまいます。

かといって、エサを与えすぎると水が汚れてしまい、結局はエビのに影響を与えてしまい、死んでしまいます。


★エビ同士の混泳は?

・ミナミヌマエビとヤマトヌマエビの混泳は問題ありません。
・スジエビとミナミヌマエビ、ヤマトヌマエビの混泳は、スジエビが捕食してしまうのでやめておいたほうがいいです。


◆エビ飼育のまとめ 

・高水温や水質の悪化に弱いです。

・ミナミヌマエビ以外は繁殖は難しいです。

・ギンブナ、チョウセンブナ、金魚、マドジョウでも混泳できますが、魚にエサを十分に与えないとエビが捕食対象になってしまいます。

・本来、夜行性なので、夜観察した方が、何匹エビがいるのか確認できます。



※最後に
ご覧になられている記事は、内容の見直し、文章の誤り(誤字や不適切な表現)による修正で内容が更新されることがあります。

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